AMDからRyzenというCPUがリリースされた。AMDの待望の新CPUである。
発表ではintel Corei7に勝っているというような触れ込みだったが、ベンチマーク等を見るとそれぞれの得手不得手があるようである。ただこれまでのAMDのCPUのベンチマークが負けっぱなしだったことを考えると、十分肉薄できるし、最上位グレードがintelと比べて約半分の価格で手に入ると言うことを考えるとコストパフォーマンスは非常に高いと考えている。
AMDは、アーキテクチャを通常進化的にアップグレードしていくintelと違い、その時勢や状況にあったアーキテクチャを1から作るところにある。開発費用がかかったり、時間がかかったりする反面、いいアーキテクチャができ、はまるとintelを状況によっては超えるCPUを作るポテンシャルがある。古くはK6-2やAthlon(2000年頃の方)、PhenomⅡが出た頃あたりはかなりの実力も人気もあった。私もずーっとAMD党だったので(AMDのCPUの開発方針が好きだったことと、F1のFerrariチームのスポンサーだったこともあった※)、前のPCはPhenomⅡで組10年使っていた。あと1年リリースが早かったらintel Core i5にはしていなかっただろうなと思う。
AMDはATIからGPU部門を買収し、x86互換のMPUとGPUを両方開発している会社である(ARM 互換であればnVidiaが両方開発している)。よって、PCのプロセッサをワンチップで開発する場合は、威力絶大であることは言うまでもない。ただこのところintelに押されているのが現状である。IntelはFPGAのAltera買収したしね。ライバルがいないと技術が進んで行かないので、もっと頑張ってほしいところである。モバイル向け市場はARMの一択状態だが、x86陣営(特にAMD)にももう少し頑張ってもらいたいところだ。一時AMD が命令セットは、x86で固定してしまってみんなこれ以外で頑張りませんかと行った提案をしたようだが、PCでプログラミングする側はそれでいいけれども、結構厳しいところもあるように思える(実際私は命令セットのあたりを中心に研究しているので…)。
近い機会にAMD RyzenでCPUを組む機会を作れたらと思う。そのときはまた報告したい。
※F1それもミハエル・シューマッハーのファンで、1996~2006までFerrariチームに在籍していたこともありFerrariチームを応援していた。その関係で、CPUはAMD、ディスプレイはAcer、音響機器はPioneerなど、機器類を固めていたことがある。